スカイパーフェクTVの「ファミリー劇場」「ホームドラマチャンネル」「チャンネルNECO」などで、
懐かしい番組を観ていると、意外なゲスト出演者に驚かされることがある。
このコーナーではそうした「掘出し物的作品」を紹介していきたい。


@「太陽にほえろ!」に、沢田研二が・・・

人気刑事番組「太陽にほえろ!」で、あの沢田研二が犯人役で出演。少年時代の叔母との情事を、目撃して
いた家政婦(?)役の千石規子に強請られ、殺してしまうというもの。千石は「ちょっと怪しげな老婆役」をやらせ
たら「天下一品」の女優。この回でも信仰深い役どころで、「いい味」を出していた。1972年(昭和47年)7月に
スタートした当番組。この作品は「マカロニ刑事篇」と言われる初期のもので、ショーケンこと萩原健一(マカロニ)
と一緒に車に乗るシーンなど、かつてGSで人気を二分した二人が共演している点も興味ぶかい。(そういえばG
S解散後、PYGなるグループを組んでたっけ・・・)最後のシーンで、恋人の看護婦を人質にした沢田をマカロニが
撃って死なせることとなり、「もう刑事やめたぁ・・・」と嘆くマカロニの姿が印象的な回であった。

沢田研二はこの年、「許されない愛」がヒット。前作のソロ・デビュー曲の不発を吹き飛ばした。
(第19回、「そして、愛は終わった」より)

「太陽にほえろ!」のホームページはこちら。



A「ど根性ガエル」に、中山律子が・・・

1960年代後半から70年代初めにかけて大ブームだった「ボウリング」。その過熱ぶりを当時の人気アニメ番組で
も知ることが出来る。1972年(昭和47年)10月から2年間放映された「ど根性ガエル」。その73年2月3日放映
分「ひろしは天才ボウラーの巻」で、あの人気プロボウラー中山律子が登場 !?
京子ちゃん、ゴローとともにボウリングへ行くことになったひろし。本で学んだ一夜づけの知識が功を奏して「ひとり
勝ち」状態に。得意になったひろしが、同じボウリング場にいた中山律子を本人とは知らずに「あれこれ」実技指導
する。後日、テレビのボウリング番組を観ていると、優勝した中山律子がインタビューで「この優勝は先日、カエル
のシャツを着た少年の指導のお陰!」と語り、ひろしとピョン吉がビックリする・・・という内容だ。もちろん、「アニメ
の中山律子」であり声も本人のものではないが、当時いかにボウリングが流行っていたかが分かるというものだ。

中山律子は、シャープな顔立ちと洗練された都会のイメージが売りだったと思うが、実は地方出身者で「なまり」が
あり、イメージ重視のためあまり喋らないようにしていたとか。花王フェザーシャンプーのCM「♪律子さん、律子さ
ん、な・か・や・ま・律子さん。律子さん、律子さん、さ・わ・や・か・律子さん。さ・わ・や・か・フェザー。花王フェザー
(合いの手2回)シャンプー」の歌の後、「フェザーでさわやか。ねっ!」という彼女のセリフが懐かしい。


B「太陽にほえろ!」に、山東昭子が・・・

また「太陽にほえろ!」(マカロニ篇)。山東昭子が、文屋(マスコミ)役で登場している。七曲署の給与をものせた
銀行の現金輸送車が襲われ、その事件に絡んでいた警察官を山東扮する女性記者が突き止めるというもの。また
引退間近の警察犬「ジュン」がはじめに気づいたので、タイトルは「ジュンのお手柄」となっている。

山東昭子は、中山千夏らと並んで女性タレント国会議員のはしり。「クイズタイムショック」ではタレント篇において、
加山雄三らと共にパーフェクトを達成し「才女」ぶりを発揮。いっぽう70年代初頭まではテレビドラマ以外にも、「底
ぬけ脱線ゲーム」や「特ダネ登場!」といったバラエティ番組にも数多く出演したマルチタレントであった。80年代に
は、高峰三枝子が上原謙と共に出演した旧国鉄「フルムーン」のCMでの温泉入浴シーンにて、「あの豊満な胸は
ウソだ!」と爆弾発言して一躍「時の人」となった。


C「プレイガール」に、カルーセル麻紀が・・・

セクシー・シーンの連続で当時小学生の自分をトキメかせた名番組、「プレイガール」。東京12チャンネルの番組
だったため、地元北海道では土曜深夜に放映。休みの前日ということで、しっかりチェック出来たのである。有名
なゲストも多数出演するのだが、今回紹介するのはカルーセル麻紀登場の回。まず、タイトルがスゴイ。「凄さ世界
一の女」(!そりゃそーだわ!)番組中でも「性転換した女性(男性?)」の設定で登場。仲間と組んで宝石泥棒を
はたらくというもの。プレイガール達との格闘シーンで、若きカルーセル麻紀のパンチラを何度もおがむことが出来
るのだ!(こわーっ!)

プレイガールは、(今や国会議員の!)沢たまき(お姐の愛称だった)をヘッドとする女性国際保険調査員のグルー
プが、保険金に絡んだ各種犯罪に立ち向かってゆくもの。お目当ては「お色気シーン」だが、コミカルな内容の回も
あり、また豪華ゲストを迎える回もあって今観てもなかなか面白い。


D「高校教師」に、竹下景子が・・・

加山雄三扮する北山教諭を主人公に、伝統ある「白雪女学園」で繰り広げられる不良少女グループの青春像を描
く問題作。毎回のように起こる喧嘩のシーンや、酒、タバコ、SEXといった生々しいテーマに何かとPTAの「ヤリ玉」
にあげられた番組でもある。
このドラマの「転落・ある少女の場合」の回で、まだ幼さの残る竹下景子が出演。過去に万引暦があるばかりに、
なにか事件が起こる度に自分が疑われてしまうという役どころ。交際している会社員が、盗られた会社の金の工
面に困っていたため、食料品店の主人の目を盗んでレジからお金を奪ってしまうのだ。そして会社員の住むアパー
トの隣りに越して来た女性との関係を誤解し、彼を刺してしまうという衝撃的な結末。しかし最後まで自分を信じて
くれた加山に感謝の涙を浮かべてドラマは締めくくる。

竹下景子は70年代後半、「お嫁さんにしたい女優No.1」の座に君臨。20代男性の憧れの的だった。また人気
番組「巨泉のクイズダービー」では、「3択の女王」として活躍。「レコード大賞」などの司会業もこなし、マルチな才
能を発揮した。最近では台所用品関係のCMなどに出演。すっかり母親役が似合うようになった。