35.「トマトの家」(ヒデとロザンナ)と「恋のかけひき」(ハミルトン,ジョー・フランク&レイノルズ)

そもそも「トマトの家」って、いったい何やねん・・・と疑問を持ってしまうこの曲。歌詞をみると、子供のためにキミ
の大好きなトマトを植えよう・・・と、ほとんど「健康家庭菜園ソング」!。前奏を聴くと、ハミルトン,ジョー・フラン
ク&レイノルズの「恋のかけひき」(71年全米4位)の前奏にそっくりなのです。彼らは75年に「フォーリン・ラブ」
という曲で、全米No.1を獲得しました。


34.「愛の架け橋」(ヒデとロザンナ)と「アイド・ウェイト・ア・ミリオン・イヤーズ」(グラス・ルーツ)

これぞ、「似てすぎちゃって困るのォ!」というぐらい、全篇にわたって「そっくり」の2曲。
日本の歌謡界の歴史を語る上で、「男女デュオ」では欠かすことの出来ないヒデとロザンナ。1968年に「愛の
奇跡」でデビューし、注目を集め、70年には「愛は傷つきやすく」の大ヒットで(オリコン1位!)紅白出場も果た
しました。ヒデの早すぎる死は本当に残念でしたが、彼らの名曲はこれからもずっと歌い継がれていくことでしょ
う。
グラス・ルーツは、60年代後半から70年代初頭にかけて活躍したロック・グループ。「今日を生きよう」「スーナ
ー・オア・レイター」などのヒットがあります。
2曲とも彼らの「代表曲」ではありませんが、聴きくらべていただくとあまりの「酷似」ぶりに驚かれると思います。


33.「気分はセミヌード」(オールナイターズ)と「ハイスクールはダンステリア」(シンディ・ローパー)

女子大生ブームを生んだ土曜の深夜番組「オールナイト・フジ」のオールナイターズが歌う「気分はセミヌード」(
どんな気分じゃ?)は、もろ「ハイスクールはダンステリア」です。当時全米TOP40を聴いていて、ドイツのネーナ
(わき毛でも有名!)と共にチャートを上昇してきた彼女のレインボーボイスに、「なにもんじゃ!」と驚いたもので
した。「邦題が原題と関係ない」系の例として、よく引き合いに出されるこの曲、有名ではありますが、全米最高
位は惜しくも2位でした。(次の「タイム・アフター・タイム」で1位。)


32.「19:00の街」(野口五郎)と「ウーマン・イン・ラブ」(バーブラ・ストライザンド)と
「ハートブレイカー」(ディオンヌ・ワーウィック)


70年代に「新御三家」の1人として歌謡界をリードした野口五郎ですが、80年代に入ってからしばらく「ベスト
10番組」等から遠ざかっていました。「19:00の街」は83年に出た久びさのヒット曲で、前年に落選した「紅白
歌合戦」へのカム・バック
も果たしました。この曲はバーブラ・ストライザンドの80年のNo.1ヒット「ウーマン・イ
ン・ラブ」に、ほぼ全篇が酷似していて話題となったものです。同じビージーズのプロデュース作品である、ディ
オンヌ・ワーウィックの「ハートブレイカー」も前奏が似ていますが、曲は明るめです。バリー・ギブがバック・ボー
カルを担当。


31.「ロンゲスト・タイム」(ビリー・ジョエル)と「ソー・マッチ・イン・ラブ」(タイムス)

ビリー・ジョエルの1983年発表のアルバム「イノセント・マン」は、60年代サウンド溢れる内容で大ヒットし、「あ
の娘にアタック」(全米第1位)、「アップタウン・ガール」(全米3位)などのシングルヒットを生みました。「アップタ
ウンガール
」は60年代に活躍したフォー・シーズンズのサウンドをお手本にした曲で、自分が当時何度も繰り返
し聴いた大好きな曲です。同じくシングルカットされた「ロンゲスト・タイム」は、タイムスの63年のNo.1ヒット「ソ
ー・マッチ・イン・ラブ」をお手本にした曲です。この曲は後年、イーグルスのティモシー・シュミットがリメイクし、
イオニアのミニ・コンポ「プライベート」のCM
に使われていたこともありました。